〜浄土宗をお開きになった念仏の元祖〜

法然上人

「法然」は房号で、諱は「源空」(げんくう)。幼名を「勢至丸」。通称「黒谷上人」、「吉水上人」とも。

勢至丸(せいしまる)長承2年(1133) 4月 7日生 浄土宗の開祖 法然

建永二年(一二〇七)、配流(はいる)の刑によって京をあとにされた法然上人は、長旅ののち、
讃岐(さぬき)国塩飽(しわく)島に着かれた。この地の地頭高階保遠(たかしなやすとお)入道西忍)の館で
旅の疲れを癒(いや)されたのち念仏往生の道をこまやかに授けられた。 そして西忍の心からの歓待に
「極楽もかくやあるらむあら楽しはや参らばや南無阿弥陀仏」と詠まれたという(『法然上人伝記』)。
さて、この波乗りの御影には二つ伝承がある。一つは上人が塩飽に上陸されたときの、波の上の岩頭に立たれて
いるお姿を表したものという。いま一つは別名「滝宮(たきのみや)法然上人」「雨乞(あまご)いの法然上人」と呼び、
上人が滝宮=現香川県綾南町で雨乞い念仏を修したところ豪雨を授かったことから滝宮の念仏踊りが始まったが、
そのときの上人のお姿を写したものだと伝えている。後者の場合「念仏踊り」は上人が振り付けされたと伝えるが、
この像を拝見すると左足を少し前に出しているのみで動きがなく、合掌のお姿からは「念仏踊り」の要素を
うかがうことはできない。江戸期の作であろうが、波頭に立たれているところから、このように二つの伝承が
生まれてきたのであろう。
   (この記事は総本山知恩院発行 月刊『知恩』2006年1月号に掲載されたものです)


唯念名号碑 法然上人 さぬきの足跡 六字名号碑
ゆいねんみょうごひ ろくじみょうごひ
No 名 称 所在地
00 誕生寺 岡山県久米南町
1 専称寺 丸亀市本島町笠島
2 来光寺 丸亀市本島町泊
3 阿弥陀寺 丸亀市本島町小坂
4 上人船ツナギ松 塩屋本願寺別院

丸亀市塩屋町4-9 周辺の地図

5 上人櫂堀井戸  正宗寺 丸亀市塩屋町1丁目
6 讃岐国小松庄一帯 現まんのう町 仲多度郡満濃町 高篠・四条
7 円光大師御旧跡 仲多度郡まんのう町高篠狭間
7-1 見返り坂 仲多度郡まんのう町高篠狭間
8 新黒谷と西念寺 仲多度郡まんのう町高篠狭間
8-1 元祖法然上人御廟 仲多度郡まんのう町高篠狭間
9 円浄寺 仲多度郡まんのう町高篠中分
10 熊谷墓(堂) 仲多度郡まんのう町高篠中分下
11 清福寺跡 仲多度郡まんのう町四条天皇
12 真福寺(森)跡 仲多度郡まんのう町四条天皇
13 真福寺 仲多度郡まんのう町神野岸上1732
14 青野山城跡 ・ 荒神社 丸亀市土器町東3丁目
15 杖堀の井戸 鍋屋道場跡 綾歌郡宇多津町鍋屋青野山トンネル南口下
16 西光寺 綾歌郡宇多津町網
17 白峰寺 崇徳天皇陵 坂出市青海町
18 白峰寺 稚児嶽 坂出市青海町
19 大薮の法然さん(堂) 坂出市大屋富町須賀
20 蛇身石 善通寺市西碑殿町885蛇谷
21 法然上人逆修塔 善通寺市善通寺町総本山善通寺
22 親鸞上人堂 善通寺市善通寺町総本山善通寺
23 金毘羅宮(大物主神)御祭神 仲多度郡琴平町 階段785段登った所
24 金毘羅宮 大門 五人百姓 仲多度郡琴平町 札の前 大門1083
25 円光林(えんこうばえ) (円光聖天) 仲多度郡琴平町 札の前 大門1083
26 法然上人直筆念仏石 仲多度郡琴平町谷川1205 広谷墓地
27 百々の辻(どうどうのつじ) 仲多度郡琴平町苗田290
28 宮田の法然堂 西光寺 仲多度郡まんのう町宮田164
29 法然上人腰掛け石 仲多度郡まんのう町買田 買田東川土手下
30 ガキマチの法然(観音)堂 仲多度郡まんのう町川東中熊2080
31 念仏修行石 瀧宮神社入り口 綾歌郡綾川町滝宮
32 憲正寺 綾歌郡綾川町滝宮川西権現
33 萱原池畔の法然寺 綾歌郡綾川町萱原1018
34 牛岩 馬岩の仮寝小屋 綾歌郡綾川町畑田 山原812
35 亡霊済度の経塚 綾歌郡綾川町畑田馬場先
36 畑田の法然堂 綾歌郡綾川町畑田馬場先
37 熊谷蓮生望の住居跡 高松市香南町西庄
38 仏生山法然寺 高松市仏生山町甲
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